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この家が建つまで

“移築復元前旧宮島村役場”
宮島村役場

旧宮島村役場は、大正15年(1926年)に新築されました。
上記写真は1982年移築前、公民館として、地区振興会が管理していた当時の写真です。
私はかねてから村役場として建築されたこの建物の、
プレーンなデザインに気品を感じていました。

当時の時代は昭和50年代後半で、日本経済成長最盛期、内需拡大の時代でした。
私はこの建築物の地域文化としての保存を各方面に訴えましたが、
なかなか理解してもらえませんでした。
老朽化の為取り壊しが決まり悲しい思いをしていました。
そこで、80年前のこの建物を移築復元保存したいと申し出ました。
解体後
移築保存は、元の建材を100%リサイクルするため、
一本一本洗浄して一部補強、補修しながら解体、組立しました。

復元作業
合成材等は一切使わず当時のまま忠実に復元しました。
古代からの技法、製法を忠実に再現し、実生活に生かしたいと考えました。

復元作業
移築復元再生されていく光景は圧巻でした。
また当時、村役場時代のことを懐かしんで、
見学され励ましていただいた
地域文化保存の情熱と職人さんたちの心粋が
この建物を再生させたと思います。

環境保全や安全の確保、
地域性の調和をはかりながら再築・再生しました。
完成時
歴史的建物を保存活用することで、私たちの身の回りの環境を、
物質的な豊かさとは違った豊かさを持つものに変え、
消費者の行動と考え方を変えてゆく役割になればいいと思います。
人間の生活の本質をしっかり見つめること
そして「創る」ことと「残す」ことを同時に捉え「再生活用」を常に考えています。

福島立将 (fukushima rissyo)