月1回お送りしている、アジアの布をテーマにしたメールマガジン”アジア布通信”を
再編集したページです
(インド・グジャラート州)
アジア布通信 第14号より
■インド西部
グジャラート州の商業の中心地
アーマダーバードは、古くから綿工業の盛んな所で、
インド建国の父ガンジーが住んだことでも有名です。
そのアーマダーバードに、インド染織の
世界的なコレクションで有名な
”キャリコミュージアム”があります。
今回はそのキャリコミュージアム訪問記をお送りします。
キャリコミュージアム
■ そのときの旅(1997年)はデリーから入国したので、
アーマダーバードまでは、夜行の寝台急行を利用することにしました。
夜の9時にデリーを出発し、到着は次の日の午後2時すぎ。
約17時間の列車の旅です。
この急行はチケット代に食事が含まれていて、
朝と昼の2回、係りのおじさんが注文を取りにきます。
といっても、メニューは、ベジタリアン用とノンベジ用の2種類だけのカレー弁当ですが…。
■アーマダーバードの街を訪れるはこれが2度目でしたが、
暑くて埃っぽい街という印象しかありませんでした。
特に有名な観光地ではないので、ツーリストも少なく、
街の看板にもヒンズー語が目立ちます。
また、この街はムスリムが多いのか、 いたるところにモスクがあります。
私たちが泊まったホテルの裏にもモスクがあって、
朝、昼、晩コーランの声が聞こえていました。
夜明け前から、スピーカーが鳴り響くのでちょっと迷惑(^^;)
■次の日、早速ミュージアムの見学に行くことにしました。
キャリコミュージアムは、この地の綿工業で財を成したサラバイ家の私設博物館です。
見学料は無料ですが、きっちり館内ツアーの時間が決まっていて、
それに遅れると見れないということでした。
そこで、わたしたちは、ツアー開始時刻の30分前にホテルをでて、
行き先を告げて、オートリリキシャー(インドのオート三輪タクシー) に乗り込みました。
郊外にでてしばらく走ると、大きな公園のような場所につきました。
遠くに、ガラス張りの近代的な建物が見えます。
リキシャのおじさんが、 ”ここが、キャリコミュージアムだ”というので、車を降り、
ワクワクしながら、入り口に向いました。
ところが、近づくにつれて、なにか様子が変なのです。
キャリコミュージアムは染織専門の博物館のはずなのに、
中には、彫刻や絵画が並んでいる様子、
よく見ると名前も違うみたい!?
念のため、出てきた欧米人のツーリストに聞いてみると、
”ここは、キャリコじゃない!わたしたちもだまされた!”というではありませんか。
”えー!マジー!?”とあわてて入り口にもどると、
すでに、さっきのリキシャのおじさんの姿はない…
しょうがなく今度はタクシーをひろい、
”キャリコミュージアムね!”としつこいくらいに念をおして乗り込んだのですが、
今度のタクシーの運ちゃんも、やっぱりキャリコを知らなかった!
あっちで聞き、こっちで聞きして、
ついに、やっと本物のキャリコミュージアムにたどり着いた時には、
すでにホテルをでてから1時間以上が過ぎていたのでした…(泣)
なぜ、あれほど有名なミュージアムの場所を誰も知らないのかは、
謎です。(インドだからか…)
■本物のキャリコミュージアムは緑豊かな庭に囲まれた、
古い貴族のお屋敷をそのまま博物館にしたもので、
実に趣きのある美しいたたずまいでした。
レセプションにいくと、すでにツアーは始まっていて、 途中からしか参加できないとのこと。
とんだハプニングのせいで、ツアー最初の
”カラムカリコーナー”をスキップするはめになってしまったのでした。く、くやしー。
館内は窓が閉めきられ、ライトの照度も極端に落としてあり、 薄暗いと感じるくらいでした。
このくらいにしないと、インドの強烈な日差しを浴びると、
古い布はひとたまりもないのでしょうか。
■そして、その展示品の素晴らしさといったら!!
一見プリントに見える、ベーズリー柄の模様の一つ一つが、
1mmくらいの絞り染めでできているのを発見したとき、
インドの布の底力を見た気がしました。
収蔵品はインド全域の代表的な布が満遍なく集められており、
その完成度、技術の高さ、技法のバリエーションは
ほかに比べるものがないのでないでしょうか。
ここにくるためだけにインドにきても、
惜しくないかもと思ったくらいです。
■読者のみなさんも、インドにいかれる予定があれば、
ぜひ足をのばしてみられることをおすすめします。
ただし、必ず地図で指差し確認してからリキシャに乗りましょうね(^^)
ちなみに、キャリコミュージアムの住所は
Calico Museum of Textiles
Shahibagh Ahmedabad 380004 Gujarat India
Tel:51001
です。