アジア布通信

月1回お送りしている、アジアの布をテーマにしたメールマガジン”アジア布通信”を
再編集したページです

アジア布マンダラ〜アジア布通信 創刊号より〜

10年以上前に、初めてインドを旅して以来、
アジアの布の魅力にとりつかれました。
それが嵩じて、自分自身も、染めや織りを手がけるようになりました。
いわば、わたしのルーツだと思っています。
ここでは、 「アジア布マンダラ」と題して
アジア全域にキラ星のように散らばる布の数々を、
グルッと一覧してみたいと思います。

では、まずわが国”日本”から、スタートしましょう。

北からいくと、北海道は「アイヌの工芸」がありますね。
独特の刺繍や文様が、今、世界的にも注目されています。

それから、東北地方の刺し子「こぎん刺し」や、 「南部裂織」などの民芸染織。
山形の「紅花染」や、岩手の「紫根染め」などの草木染めの布。  
福島県昭和村に残る「からむし織」、科の木の繊維で織った「科布」などの素朴な布。
新潟の「越後上布」は高級麻織物として知られます。

関東、中部では、手紡ぎ手織りの絹織物「結城紬」、型染めの「江戸小紋」など。
それから、愛知の藍の絞り染め「有松鳴海絞り」。  
金沢の「加賀友禅」も有名ですね。

西に移って、本場京都の「京友禅」や「西陣織」。
徳島の「藍染め」、福岡の藍染めの絣布「久留米絣」。
泥染めで有名な奄美大島の「大島紬」。
沖縄の、「紅型」、「芭蕉布」、「八重山上布」などの素晴らしい布の数々。


海を渡って、お隣の国”韓国”では、 手織りの麻布「モシ」と、
それをパッチワークでつないだ、ほとんど現代アートのような布「ポシャギ」。
また、「ヌビ」と呼ばれる刺し子もあります。
それから、”中国”
雲南省の少数民族の、色とりどりの花のような民族衣装。

”タイ”の東北部で織られる、「マットミー」と呼ばれる絹織物も渋いですね。
同じくタイの山岳民族の、刺繍を使った様々な民族衣装も楽しめます。

”カンボジア””ラオス”にも、細かい絣や紋織を駆使した、
素晴らしいシルク布があります。

続いて、染織列島”インドネシア”に渡りましょう。
まずは、古くから世界に名高い、ジャワ島のろうけつ染「バティック」。
スンバ列島の島々で織られる絣布「イカット」。  
糸染めだけで、5年もの年月をかけるという、
バリ島テンガナン村のダブルイカット(たてよこ絣)「グリンシン」など。

”フィリピン”のしなやかに透けるパイナップル繊維「ピーニャ」も美しい布です。
マニラ麻とも呼ばれる「アバカ」もあります。

”ブータン”の民族服「ゴー」は、日本の着物にそっくりで、同じアジアの血を感じます。

そして、布の王国”インド”にはいると、
ビハール、アッサム州の「タッサーシルク」、
ベンガルの素朴な刺繍「カンタ」。  
ベナレスの紋織りサリー、
南部で織られている絣のサリーなど。
パシュミナがクローズアップされた、
カシミールのウール織物。
ラジャスタン、グジャラートの「ミラー刺繍」、
絞り染めの布、
木型を使って版染めにする「ハンドブロック」。
グリンシンと並び称されるダブルイカット「パトラ」など…
数えきれません。  

ざっと思いつくだけでも、こんなにあるんですから…
うーん、しばらくネタには困りませんねー。(^^)
わたしは、コレクターでも研究者でもないので、
これらすべての産地を訪れたわけではありませんが、
そこは、このインターネットという”ドコデモドア”を利用して、
わたしも一緒に勉強するつもりで
このマガジンを続けていきたいと思っています。

そして、なによりも、わたしが染めと織りの道に進むきっかけを作ってくれた、
アジアの布の一人一人の作り手に対して、
感謝とリスペクトを捧げる気持ちで、書いていきたいと思っています。
どうぞ、これからもよろしくお願いします


*2000/2/5*(c)Azusa Fukushima